2015年11月5日

東京ラカン塾精神分析セミネール 2015-16年度 第 3 回

東京ラカン塾精神分析セミネール 2015-16年度:「文字の問い」,第三回

日時 : 2015年11月06日 19:30 - 21:00
場所 : 文京シビックセンター(文京区役所の建物) 5 階 D 会議室

Lacan の Écrits の冒頭の書 : Le séminaire sur « La Lettre volée »[盗まれた手紙についてのセミネール]を精読する今年度の我々のセミネールを La question de la lettre [文字の問い]と題することにします.

lettre [文字]は,主体を代表するひとつの signifiant [徴示素]としては imaginaire [影在]の位のものであり,同音的な l'être [存在]としては,存在を Heidegger の言う Lichtung [朗場]と取る限りにおいて,symbolique [徴在]の位のものであり,そして,James Joyce の警句 a letter, a litter [文字,ゴミ]により,閉出されたものとしては,réel [実在]の位のものです.

影在と徴在と実在,それら三つの位の重なり合いの状態を有するものとしての文字を,Lacan は objet a [客体 a]と名づけます.

Lacan の『エクリ』を読もうとしたけれど,最初の「盗まれた手紙についてのセミネール」で挫折して,あるいは全然理解できなくて,もう Lacan なんか二度と読まないと思った人々,読みたいけれどまだ読んでいない人々,ならびに上記のいずれでもない人々のために,「盗まれた手紙についてのセミネール」のフランス語原文テクストを読解します. 

参加費無料.事前登録不要.

テクストは各自持参してください : 

1) Écrits(二分冊の版の場合は第一分冊); 

2) Le Séminaire II[セミネール第2巻]« Le moi dans la théorie de Freud et dans la technique de la psychanalyse ».

Edogar Allan Poe の物語 The Purloined Letter[盗まれた手紙]は予め各自お読みください.

テクストの入手の困難な方は,小笠原晋也へ御連絡ください.

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